ダサいけど面白い映画
『Wの悲劇』という映画があります。
「薬師丸ひろ子+評価の高い新進監督」パターンの80年代日本映画の一作(澤井信一郎は今や名匠ですが)。
原作のミステリーを劇中劇にしてしまい、駆け出し女優の青春メロドラマに作り変えた「大胆な脚色」が評価されたものの、盗作騒動も起こします。
三田佳子=大女優のイメージが生まれたのは、この映画の役柄のおかげでしょう。
この映画をプロジェクター レンタルして観ました。
さて、「ダサい」ということは決して悪いことではないということを前置きして言います。
この『Wの悲劇』。
滅茶苦茶ダサイのです!!
一片の曇りもない、というか潔いまでにダサイのです。
人々の感覚の中にあるダサさを煮込んで結晶化させたのが、この映画でしょう。
「顔はぶたないで、私、女優なんだから」。
殴りたくもなります。
初体験を済ました朝。
公演をバネるように歩く薬師丸ひろ子が、野良犬に言うのです。
「ねえ、私変わった?」
池に向かってアヒルにも問います。
「女らしくなったでしょ、ウフフ・・・。なったわよねえ♡」
こめかみに打ち込みたくなります。
そして、あたりかまわず自己紹介する男、世良公則。
税金対策をしない呼吸法演技の三田佳子。
出演したことを後悔するような表情の蜷川幸雄。
・・・まあとにかく観てみてください。