国際の平和と安全
国際の平和と安全に関する事務総長の役割という問題も、非常に重要なものの一つです。
・・・以下では、数点に絞ってお話することにします。
この問題については、べーリーの『安全保障理事会の手続き』という本に詳しく、また明快に事実に基づいて整理して記述していますので、その内容を私なりに理解した形で紹介することにしたいと思います。
まずは憲章上の任務(とくに第99条関係)事務総長の憲章上の任務に関して。
これは、第12条2項、97条、98条、100条、そして101条1項に列記されています。
この中でもとくに重要なのは、「事務総長は、国際の平和及び安全の維持を脅威すると認める事項について、安全保障理事会の注意を促すことができる」(第99条)という規定です。
この規定は、字面だけを見る限り、淡々と書かれていて、その意味を窺いにくいのですが、実はこのような一般的規定にすることによって、むしろ事務総長の活動の裁量の余地を広げることが意図されたのです。