国際の平和と安全 2
国際連盟時代の事務総長が行政スタッフの長という役割に限定されていたために、重大な国際問題が発生したときにほとんど動きがとれなかった・・・
・・・ということについての反省が反映されているのです。
つまり、この第99条の規定を設けることによって、事務総長が平和と安全に対する脅威があると認めれば、安保理が妥当な行動をとるように注意を促すことができることになっているわけです。
ただ、事務総長がこの第99条を明確に引用して、安保理に対して問題提起したケースは少ないようです。
べーリーの調査によると、ハマーショルド事務総長が第99条を直接引用したほかは、「憲章に定められている事務総長の権限に基づいて」という言い方で間接的な形で言及したのがワルトハイム事務総長であり、ウ・タント事務総長は第99条を使うことにはかなり慎重であったということです。
ハマーショルドがどのケースにこの条項を利用したかというと、まず、スエズ運河の事件のときです。